腰痛コラムA
「腰痛」は一日にしてならず 〜ほとんどの腰痛は生活習慣病〜
「最近 腰痛やシビレが出てきて・・・
「今日痛いので今日診てほしいんです・・・
「一回で治りますか?」
今の世の中はとてもスピーディ。
しかし、「身体」や「健康」については必ずしもそのスピードに合わせられるとは限りません。
なぜなら、激しいスポーツや突発的な負荷によるものを除けば、腰痛のほとんどは生活習慣病。
痛くなったのは最近でも、長年かけて発症させた慢性病なのです。
■腰痛は“しなった”わりばし
悪い姿勢や身体の使い方の習慣により、筋肉や靭帯、椎間板などに負担をかけることは腰痛の大きな原因の一つです。
しかし、すぐに痛みが出るわけではありません。
たとえば “わりばし”。
両端を持って折ろうと力を加えても、しなるだけですぐには折れませんよね。
力を加え続けると、どんどんしなっていく。そしてついに限界がきて「バキッ!」と折れる。
腰も、毎日少しずつ負荷がかかり続けて、筋肉や靭帯、関節などが傷んだりして、ついにある時「腰痛」が発症するのです。
「今日の腰痛」でも、昨日今日はじまったものではありません。
腰痛は一日にしてならず、何年も前から時間をかけて発症にいたった生活習慣病なのです。
■腰痛はコツコツと治すもの
生活習慣病を一発で治す方法って、果たしてあるでしょうか?
痛み止めの薬や注射でとりあえず痛みがおさまっても、傷んだ関節や筋肉もそれを作ってきた姿勢の習慣も変わるわけではないので「治った」とは言えません。
カイロプラクティックや鍼灸で治療を行う中で、
「正しい姿勢(※)や座り方などの習慣をコツコツと守り身に付けることが大切なんですよ」
と、患者さんには口がすっぱくなるほどお話しています。これができない人はなかなか快方には向かえないと思います。
人間の身体は機械ではなく生き物・・・すなわち自然のものです。部品を取り替えればすっかり治る、というものではありません。
植物が育つのと同じように、身体の回復にも必要な条件があり、また時間もかかります。回復に必要な条件を整えて、コツコツと続けることが大切なのです。
※長年傾いた姿勢を続けているとお腹の筋肉が縮んで固まる等により、正しい姿勢をとることが難しい場合があります。
無理に良い姿勢にしようとして反り返ってしまったり、かえって腰に負担のかかる姿勢になってしまうこともあるので注意が必要です。
当治療室では患者さんの状況を見ながら正しい姿勢を指導するようにしています。
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