「椎間板ヘルニアは治らないと病院で言われました。ヘルニアは治らないのですか?」 といった問合せを受けることがあります。(→椎間板ヘルニアとは?) 少し前まではヘルニアは治らない、というのが現代医療の世界の常識でした。ひざの軟骨などと同様に椎間板は血管が通っていない(=栄養が供給されにくい)再生しにくい組織だからです。 ■椎間板ヘルニアの予後 しかし、最近ではどうもヘルニアが治るケースもあるということが認められてきています。ヘルニアが自然に吸収されて小さくなることがMRIで確認された報告もあるとか。 ヘルニアの予後としては、痛みやしびれが続く人もいれば、痛みが何らか改善される人もいます。(※痛みやしびれ等の程度は様々です。重度の場合は手術が勧められることもあります) 「腰をかばって」日常生活を送ることで負荷が減り「痛みがおさまった」状態で安定する人も少なくはないと思います。治ったわけではないが炎症はおさまりほとんど痛みがなく生活できる。しかし、負荷が増えたり何かをキッカケにまた痛みが再発することもよくあることです。 本当の意味で「治る」ためには、原因を減らすことが必要です。 では、そもそもヘルニアの原因は何なのでしょうか? ■「椎間板ヘルニアの原因」を減らす 老化などもありますが、悪い姿勢の習慣により椎間板にかたよった形で圧力がかかることは大きな原因であると考えます。 背骨は椎骨(ついこつ)という骨が縦にいくつも並んでいるもので、その骨と骨の間にあるクッションのようなものが椎間板です。 (→背骨・腰の仕組み) 弾力性のある組織で、背骨にかかる荷重の多くを吸収しています。椎間板には常に圧力がかかっていて、腰を曲げたり重いものを持つとさらに大きな圧力がかかります。 上手にタテに骨が並んだ状態(=正しいS字カーブ)であれば最低限の圧力で済みますが、並びが歪んでいると部分的に大きな圧力がかかるところが出てきます。 片側だけに多く圧力がかかるような角度に関節が固定された状態で、長い年月 負荷がかかり続ければ、ついには椎間板の外側の組織がやぶれて中身が外へ飛び出すことにもなるのです。 あたりまえに考えれば、原因がそのままでは状態は良くなりません。 しかし原因を減らすことができれば「治る」ことも可能なのではないでしょうか。 ■正しい姿勢をキープして回復しやすい環境にする 原因を減らす・・・つまり上手くタテに骨が並んだ正しい姿勢を保てれば、かたよった圧力がかからなくなるので、椎間板への負荷が減り椎間板等が回復しやすい環境になります。その患者さんの状態にもよりますが、状態が改善することは治療の現場の実感としても十分期待できることだと思います。 当治療室に見える患者さんに対しては、悪い姿勢を固定している筋肉の緊張を施術で調整して関節を正しい位置に導き、腰に負担のかからない座り方・歩き方などを指導しています。 その良い状態を保って生活をすることで、関節の位置関係を支えている「じん帯」や、椎間板が回復しやすい環境を作ってやります。 しかし、痛みやしびれが改善されても「治った」と思うにはまだ早い。関節の動きを支える「じん帯」に強度が出てくるには時間がかかるので、油断して負荷が増せば再発します。 しばらくの間は姿勢や生活に注意して、しっかりと安定した状態にまでもっていくことが重要です。
2007/10/06 アゼガミ治療室
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