●変形性膝関節症の検査・診断

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●変形性膝関節症の検査・診断



■何科にいけばいいの?

開業医でも総合病院でも、正しい指導をしてくれる整形外科の専門医にかかるのがベストです。
近くの整形外科に行ってもいいですし、探すことが難しければかかりつけの医師に相談して必要に応じて紹介してもらうのもよいでしょう。

■どんな検査をうけるのか?

○問診

似た症状の病気との区別や治療方針など、問診は非常に重要なポイントとなりますので、いつ頃から痛みはじめたか、どこが痛むか・・・など自分の症状について説明できるように整理しておくとよいでしょう。

<現病歴>
いつからどのように痛みがはじまったか、痛みの部位、痛み方
<既往歴>
過去にひざのケガをしたことはあるか、水がたまる、安静時痛、しびれなどはあるか
<家族歴>
血縁者に関節炎や慢性関節リウマチの人はいるか
<生活習慣、職業>
現在および過去どのような仕事をしていたか、習慣にしているスポーツや、毎日どのくらい歩いているか

○視診・触診

曲げ伸ばしをして痛みがあるか、拘縮があるか、音がするか、腫れ、圧痛、ずれやゆるみがあるか
大腿四頭筋や屈筋など、筋肉の萎縮などの状態、歩き方、座り方

○画像検査

<X線>
骨の強度、変形などがわかる。関節軟骨や半月板、関節包、靱帯などは映らない。
骨の隙間である関節裂隙の広さがわかりやすいので立ったまま撮ることもある。
<MRI>
磁気を用いた画像検査。関節軟骨、半月板、靱帯、ひざにたまった水なども見える。
初期の診察ではあまり使われない。関節軟骨や半月板の損傷がX線だけではわかりにくい場合、手術の検討時などに用いられる。

○関節貯留液の検査

ひざに水がたまっているときは関節液を注射器で抜いて調べることもある
慢性関節リウマチ、痛風、半月板や靱帯の損傷、などの判断や、細菌感染、関節破壊があるかなどを調べる

○血液検査

慢性関節リウマチや痛風などの全身疾患との判別など

○関節鏡検査

初期の診察では使われないが、ひざの中を内視鏡でみる検査もある。関節軟骨や半月板の状態が詳細にわかる。
ただし手術室で小さく切開もするのでやや大がかりな検査で、関節軟骨や半月板の外科的治療を同時に行ったりする。

■症状のよく似た病気

慢性関節リウマチ
自己免疫の異常による多発性の関節炎。膠原病のひとつ。特徴としては、複数の関節に左右対称に起こる、安静時痛である、ひざよりも手指や手首などからはじまることが多い、発症年代が30〜40代が多い、など。血液検査でリウマトイド因子があるか、X線検査などで判別する。
(数は少ないが、慢性関節リウマチによく似た症状で慢性関節リウマチ以外の膠原病−多発性関節炎などもある)

痛風
高尿酸血症により足の親指の付け根に突然激しい痛みがおきる病気。ひざやひじなどの関節が痛む場合もある。男性に多い。関節液、血液の検査などで判別。

大腿骨内側顆骨壊死
ひざの上の球状の骨の一部が壊死する病気。50代の女性に多い。進行すると二次性変形性膝関節症になる。夜、睡眠中に痛むのが特徴。X線やMRIの所見で判別。

結核性膝関節炎
結核菌によって引き起こされる。両膝の痛みでなく複数の関節の痛みでもない、骨萎縮と関節破壊の両方がある、変形性膝関節症や慢性関節リウマチの治療をしても改善しない、などの場合に疑われる。結核の検査で判別。

半月板損傷
外傷による半月板損傷。急に立ち上がった、ひねった、ふんばった、つまづいた、ジャンプや着地などのときにギクッとしたひざの痛みが走ることからはじまることが多い。急にひざの力が抜けてくずれたり、一定角度以上ひざの曲げ伸ばしができなくなったりする。MRIなどで判別。



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